Clueboxシリーズ第2弾となる「ネモ船長とノーチラス号の謎」。
その物語の原作は、ジュール・ヴェルヌの小説『海底二万里』です。
原作をご存じの方も多いと思いますが、スタッフ自身も最近あらためて読み始めました。そこで今回は、物語の概要をほんの少しご紹介します。
さらに、このClueboxを手がけた開発チームについても触れていきます。
想像力の源泉──ジュール・ヴェルヌ『海底二万里』
「人間が想像できることは、人間が必ず実現できる」
(Tout ce qu'un homme est capable d'imaginer, d'autres hommes seront capables).
かつてCMにも引用されたこちらの言葉。聞いたことがあるという方も多いのではないかと思いますが、これは原作者のヴェルヌの言葉です。
ヴェルヌの小説は緻密で想像力を書き立てる内容。
SFの開祖とも呼ばれるヴェルヌは、実際に様々な発明のアイディアに貢献しています。
潜水艦のない時代に生まれた、潜水艦の物語
パズルのモチーフになっている「ノーチラス号」は、ネモ船長が作った巨大な潜水艦。
海難事故が多発し、原因は巨大なクジラか何かかと思われていたところ、その事故の原因はネモ船長の潜水艦によるものでした。
今でこそ、海底に潜む潜水艦は誰もが知っているものとなっていますが、なんとこの小説が出た頃には、潜水艦がまだ存在しない時代だったとか。
海の底に沈む謎の船、という設定は、今よりもっと人々の心を惹きつけるものだったに違いありません。
囚われた主人公たちの不思議な冒険
主人公の海洋生物学者のアロナックスたちは、そんなネモ船長の潜水艦であるノーチラス号に囚われてしまいます。
彼らを捕らえたネモ船長に対面し、初めは言葉が通じないと思われていましたが、実は船長は何か国語も喋れる頭のいい人物。しかし謎の多い存在です。そして、地上を嫌い、海を愛しているかなりの変わり者のようです。
「ネモ」というのは、ラテン語でnobody、つまり誰でもない人というような意味。(日本語にすると、「匿名船長」といったところなんでしょうか。)
パズルにもたくさんの謎が隠されていますが、ネモ船長にはとにかくかなり、謎の多い人物なんです。
細かい描写も見逃せない
地上よりも海をこよなく愛する変わり者のネモ船長に連れられて、主人公たちは様々な冒険をしていくことになります。
海の中の景色を楽しんだり、潜水艦で振る舞われる食事(何の材料かはわからないが、海のものらしい)がとても美味しそうだったり、そういった細かい描写にもぜひ着目していただければと思います。
スタッフもまだ読み途中なので、今後どんなハラハラな冒険が待ち構えているか、気になるところです。
興味のある方は是非、原作を読んでみていただければと思います。
Clueboxの開発チームのご紹介
彼らはドイツに拠点を置く、2015年に会社を設立した10年目のチームです。
国際色豊かでさまざまなバックグラウンドを持っていますが、彼らの共通点はゲームとパズルが大好きということ。
その情熱を胸に、謎を解き明かすことの魅力をお客様に伝えたいと思っています。
パズルゲームの中でも、ニッチな「脱出ゲーム」に焦点を当て、これまでにない革新的で面白いボードゲームとパズルを開発しています。
お客様にパズルの楽しさを届けたいという想いはもちろんのこと、彼ら自身も楽しんでいるのが写真から伝わります。
実際にビデオ会議でお話しすることのあるチームのメンバーは、とても個性豊か。
Alexanderはドイツ人らしく冷静かつはっきりと意見を伝えるタイプ。一方でChristophはとても陽気で明るく、対照的な二人のバランスが絶妙です。
毎年のように新作を発表し続けるこのチームは、まず「仕掛け(メカニズム)」を考え、その後にストーリーを組み立てていくという独自の開発スタイルを持っています。
しかも、年を追うごとに難易度も完成度も増しており、その創造力と情熱には心から尊敬せずにはいられません。
深海の物語を手の中に
Clueboxは、ただの知恵の輪やパズルではありません。
あなた自身が“物語の一部”となり、未知の世界を解き明かす小さな航海です。
「ネモ船長とノーチラス号の謎」では、深海を旅する潜水艦に乗り込み、隠された秘密に挑むことができます。
ページをめくる代わりに仕掛けを動かし、謎を解き進めるごとに、物語の鼓動を手の中に感じるはずです。
次のClueboxでは、どんな物語があなたを待ち受けているのでしょうか?
どうぞご期待ください。